シネマゆっこ

パーマネント・バケーションのシネマゆっこのレビュー・感想・評価

3.4
今は無きシネヴィヴァン六本木のレイトショウで。
クラスメイトに「怖いから連れて行って」と言われて一緒に行った。二人とも『ストレンジャー・ザン・パラダイス』がお気に入りだった。
帰り道、私が「面白かったね」と言うとクラスメイトは「うーん、主人公の考えに納得できなくて」と言ったっけ。
内容に関してはほとんど覚えていない。部屋で踊るシーンがあったこと、主人公の語りが多かったこと、記憶はそれだけ。


U-NEXTで30数年ぶりの鑑賞。

う~ん、そんなに面白くないかも。
映像はやっぱりお洒落。当時の自分はそれがよっかったのかな。

気付いたのは主人公がその場限りの青年と身体の一部を見せ合うシーン。これはこの作品だったのか。
私の記憶の画像はモノクロで『ストレンジャー・ザン・パラダイス』の1シーンになっていた。いい加減なものだ。
このシーンは大好き。館内でも笑いが起きていたっけ。

部屋で踊るシーン、あったあった。主人公語ってる語ってる。今観ると子供っぽく感じるけど主人公は16歳、当然か。むしろ歳を考えると早熟な少年だ。青春映画好きの今の私に言わせればとても魅力的な主人公だ。

ただ映像は緩急も起伏もなく流れて行くので退屈に感じてしまうことも。「面白い!」って感じではなかったな。
これを先に見ていたら『ストレンジャー・ザン・パラダイス』は見てなかったかも。

これがジム・ジャームッシュの長編デビュー作。才気溢れる良作といった感じかな。