takerootsboy

パーマネント・バケーションのtakerootsboyのレビュー・感想・評価

3.7
ジャームッシュが嫌いな人がまぁまぁいる理由がこれ見るとわかる。エッセンスが凝縮してる。まずこのキザったらしさにまみれた台詞が、大して意味もないわりに意味深モードで語られる鬱陶しさ、しかもそれを吐き出すのが、今で言う中2病患者的低俗なチンピラ。そこにさらに輪をかけるこれ見よがしなくらいじっくりながーい間のとり方。1つのシーンの途中で集中が切れて、ボンとどっかに意識が飛んでしまって、慌てて早戻ししてってのが数回起こってしまうくらい。さらに、意識してストーリーをフォローしてないと、全く内容が頭に入って来ないという不親切さ。もー、見てて嫌な人はホントに嫌だと思うんだけど、いま挙げた欠点が、ほとんど全てこの映画の魅力にもなっているという何とも言えなさ。だから好きな人はすごく好きにもなれるだろうなと。個人的には、どうでしょ? めちゃめちゃ好きとは言えないまでも、荒削りで不遜な魅力に心惹かれなかったと言ったら嘘になってしまいましょう。不協な音響や音楽も含め、登場するキチの可笑しさ(特に精神病院のばあさん!笑)、車とられる女のアホ丸出しなリアクション、フレンチの胡散臭さ、など、あらゆるヤクザなテイストが、ハイセンスと言わざるを得ない空気感のなかで絶妙なバランスを保っている。ほんでラストショットのすばらしさ。うわー、いままでいた街を船に乗って離れるシーンにかぶさる…オーバーザレインボー…って、あれっ? こないだ見たカウリスマキの真夜中の虹とかぶってるやん! わーお! 嬉しい一致。カウリスマキがジャームッシュに影響してされたてことやんな? おもしろー。ただ、やっぱもうちょい見る側に対するサービス精神があってもええんちゃうかなーとは思った笑 まぁ、これはこれで全然アリやけれども。