ねぎおSTOPWAR

パーマネント・バケーションのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

3.5
すべては「パターソン」から始まった・・。

友達から勧められ、まあ観たかったしね。
初ジム・ジャームッシュ監督でした。

*********
これは彼の長編初監督作品。
16歳のアリー少年のストーリー。
ガムランのゴングのような音を使った音楽が強い印象。
クックーズネストにいる母を訪ねたり、爆撃を受けて朽ちた生家を歩いたり、なにかケジメを、節目としようとしている感じ。
カメラは街を様々な角度から撮影。やや上から俯瞰気味に撮った画が記憶に残ります。
*********


別の友達は
「えっ(オッサンになった)今ジャームッシュ??笑」
んー、そうか、若者向けなのか。
なんか若い時観なかったんだよなあ・・。

さて、では監督が掴めるまで観てみようかと!
最初からチャレンジするも、これ観て「パターソン」含め何か書く自信もない。
・・実は「ダウンバイロー」まで観てなんとなく確信めいたものが言葉になってきたのでした。

『ぼくはキャリア・アスピレーション(出世)を目指しているような人の映画を撮ることにまったく興味がない。ぼくのどの映画にもテーマとしてあるのが、そうしたキャリア・ハッスル(出世主義)の外側にいる人たちなんだ』

これ引用ですが、この言葉が物語っていますね。
外身の映像的な印象から行くと、何作か観て気づくのが
・ベッド:睡眠、まどろみ、疲れてる、ダレている
・真横位置からの横ドリー
・いくつかの動きを計算して動かす作為的な画作りはしないタイプ
・キレる場面はあるが基本的におとなしい人間が画面に多い

→ そこからすると、この大学在学中に作った16ミリ映画は少し異質。
"間"というか編集の感覚は割と一貫していると感じますが、肩に力が入ってる印象。ストーリーを強く意識しているように思います。

また縁って奇妙なもので、これをヴィム・ヴェンダース監督(「ベルリン・天使の詩」など)が高く評価してフィルムをプレゼント!そのフィルムで撮影したのが「ストレンジャー・ザン・パラダイス」の第一部にあたる30分。