てっちゃん

マイノリティ・リポートのてっちゃんのレビュー・感想・評価

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)
3.9
巨匠フィリップKディックの短編原作らしい本作を原作未読のまま鑑賞。
先回観た「ブレードランナー」を観るきっかけをつくって下さった方に、あらすじをざっと聞くという盗み聞きスタイル。

聞いたあらすじだと、近未来での話で、水中にいる三人の予言者がいる世界。その予言者らによって事前に殺人事件が予言され(その予言の方法がボール?を使うらしい)、犯行前に殺害するであろう犯人を捕まえてしまう。そのことによって、その世界では犯罪が激減しているけども、ある日とあることが起きる、、、といった内容。しかも監督は名匠スティーブンスピルバーグ!
聞き終えた瞬間に「それは観ないといけねえですね!!!」と鼻息荒くなったので、わくわく気味で鑑賞開始。

名匠スピルバーグって聞いていたので、基本的にあるのは人間の暖かみが感じられるんかしらと思ったけど、それは根底にあるのだけども、本作はスタイリッシュでいてサスペンス要素、ミステリー要素もふんだんにあるし、アクション要素すらあるてんこもりエンタメ作品とすら言っても良いかもしれん。

鑑賞後に思ったことは、この作品の世界が現実になりつつあるなってこと。
犯罪を事前に予測するってのはまだ少し先かもしれないけど、網膜スキャンのところとか、個人好みの広告を表示させるところなんて、現実になっている。
この作品のテーマは、「未来は変えられる」と「管理社会への希望と恐れ」ってのがあるなと感じたけど、そういうところに気に掛けて”作品タイトル”を感じながら観てみるのもいいかもしれない。

どんな完璧なシステムを構築したとしても、所詮は人の作ったものであるいうことを忘れてはいけないし、人は考えることのできる生き物なのだから、常に考えなければいけない。
そうしないと、管理社会の奥に潜むものに取り込まれていく危険性すらある。

やかましいことを書き綴れたので、役者さんの方へ。
トムクルーズ兄貴、コリンファレル兄貴の二大兄貴が大活躍。
トムクルーズ兄貴の余裕ある感じからの段々と切羽詰まっていく感じといい、コリンファレル兄貴のエリート官僚っぷり丸出しの感じ堪らんね。
この2人がやる近未来SF作品ではお馴染み(トニースタークさんでもお馴染み)の指を動かしたし腕をさっさっさとやったりしてハイテクメカ画面を操るアレが、本作でも炸裂していて、やっぱりこういうのいいよね。
この2人の共演ってだけで観るのもいいかもしれないけど、個人的にはもっと2人の絡みが欲しかったくらい。
あとアガサを演じたサマンサモートンさん、超人って雰囲気の完璧なお顔のパーツの配置にため息出ますね。

ご都合主義?そんなん気にしないくらいに楽しめるエンタメSF作品として、おすすめできる作品でした。
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