まーしー

コンテイジョンのまーしーのレビュー・感想・評価

コンテイジョン(2011年製作の映画)
4.5
世界中に蔓延した致死率の高いウイルスとの闘いを描いたディザスターサスペンス。

本作で描かれている内容は、この1年間の社会そのもの。店内に入る際の検温や消毒、誤報による買い占め騒動、WHOと大国との癒着疑惑など、非常にリアリティに富んでいた。
また、ところどころでドアノブのアップが映されたり、近距離で咳をする人が描かれたりと、見えないウイルスの感染経路が示唆されている。
手洗い・うがいの励行やソーシャルディスタンスの確保がいかに重要であるか、本作からも学ぶことができる。

ウイルスに打ち勝つにはどうすれば良いか。
本作ではワクチンの有用性が示唆されているとともに、一度に多くのワクチンを供給できないことも指摘されている。
ワクチンの優先接種の順位の付け方は目から鱗だった。今後の参考になるかも知れない発想だ。

以上のいずれをとっても、我々がいま直面している課題そのもの。
予言が的中したかのような内容に、本作が丁寧な取材をもとに制作されたことが伺える。

加えて、何気に出演陣が豪華。マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ケイト・ウィンスレット、ローレンス・フィッシュバーン、グウィネス・パルトロウ、ジュード・ロウといった主役級がずらりと顔を揃えている。

個人的には内容、キャストともに一級品の作品。コロナ禍の今だからこそ観るべき映画だと思う。