【拡散拡散拡散拡散拡散拡散拡散拡散拡散】
一時期、ウィルスによるパンデミック物が映画でも漫画でも流行ってたんだけど
これはその中でもすごく真面目にエンターテイメント性を排除して実際にウィルスが世界に蔓延したらどうなるの?ってことのシュミレーションをした作品といったほうが正解かな。
だからエンターテイメント的要素で観ちゃうとつまらないかもしれない。
豪華スターをこれでもかってくらいに使用してるけどその感覚でみると肩透かしくらう。
なにしろ有名俳優とか関係なく物語であっさり殺してしまうから。
まぁ実際に関係ないよね。
いくら有名人だろうが王様があろうがウィルスに侵されたら
人は死ぬ。死は平等にやってくる。
物語は些細なことから始まりじわじわと世界に広がっていく。
そして極力、役者陣の個性は抑え可逆的に情報をウイルスと同じように膨張させていく
見せ方はこの監督だからこそなんだと思う。
またリアルに怖いのがウィルスの拡散性に勝るネットの拡散性。
人間の心理がピタリとハマればそれが真実であろうがデマであろうが簡単に広がっていく。
このウィルスの特効薬は◯◯だ!
ダイエット効果にいいのは◯◯だ!
◯◯は犯罪者だ!
地震やテロが起こった時に広がる情報に真実かウソかは関係ない。
発信する人間にとって都合がよければそれでは広がるのだ。
それがどれだけ悪意のあるデマでもパニックを起こした人間に真偽を見極めることが
できない。
そんなウィルスの怖さと人間心理の怖さをジワリと味わえる作品なのです。
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