茶一郎

コンテイジョンの茶一郎のレビュー・感想・評価

コンテイジョン(2011年製作の映画)
4.2
【短】高い致死率と感染力を持った未知の感染症の恐怖を描く、スティーブン・ソダーバーグ監督による感染ディザスタームービー。

 「国際的なパンデミックが本当に起きたら、こうなるのでは?」という、ウイルス発見から分析、問題解決までをドキュメンタリックに描いた一本になります。同じく未知の生物(怪獣)発見から対策の過程をドキュメンタリックに描いた『シン・ゴジラ』の「未知のウイルス版」として当てはめると分かりやすいかと思います。特に今作『コンテイジョン』における、災害時のフェイクニュース描写は日本の3.11を強く連想させました。
 また、たとえウイルスに対するワクチンが開発されたとしても、そのワクチンを製造し、全世界に流通させるまで感染症を克服することができないという描写は非常に斬新なものです。

 スティーブン・ソダーバーグ監督と今作の脚本家スコット・Z・バーンズ氏は後の『サイド・エフェクト』でもタッグを組みますが、同様に寒々しい世界観と整然とした語り口で一級のスリラー作品を作り上げています。
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