スワヒリ亭こゆう

コンテイジョンのスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

コンテイジョン(2011年製作の映画)
3.6
以前、観たんですが、スティーブン・ソダーバーグ監督と僕の相性が悪いため、評価はあまり良くなくてつまらない印象の映画でした。
それが2020年4月18日現在、新型コロナウイルスが世界的に大流行して日本でも大変な騒ぎになっています。
みんなが経済的に追い詰められ、仕事もままならず、そして多くの死者を出しています。
ホントに恐ろしい状況が続いています。
そして、本作が現在の新型コロナウイルス大流行と似ているとして注目を集めています。
確かに似ているし、観てて恐ろしく嫌な気持ちになりました。

正直言って、コロナウイルスで気持ちが落ちてる人は観ないことをオススメします。
もっと早い段階で観直すべきだったと僕も後悔しました。
暗い気持ちになりました。


それでも映画としてはあまりに現実的で再評価されるべき作品でした。
以前に観た時は豪華なキャストが集結してる割には作品としてイマイチという評価でした。
ですが今見返すと豪華キャストがそれぞれに大変重要な役目を果たしていて、ただキャストが豪華なだけじゃなかったんですね。


DAY2から始まるストーリーは感染から、クラスター感染、世界的パンデミック。そして高い致死率。
病気としては新型コロナウイルスよりも高い致死率ですし、恐ろしいものになっていますが、病気の研究、ウイルス探偵、病原体の発生源など我々が今、気になっている事、要するに新型コロナウイルス対策はどうなっていくのか?
それが本作で語られているような気がしました。
そう、コレは映画でありながら説得力があり過ぎるんです。
だから観てて暗い気持ちになるんでしょうね。


ホントに序盤は現実に起こってる事が再現されている感じで次々と人が死んでいくたびに何だか泣きそうになってしまうくらい、恐ろしかったです。
そして勉強になることも、R0という感染の基本再生産数など覚えておいて損はない事もあります。
今、本作が改めて注目されている理由はその辺りの知識不足を映画で補ってくれるからでしょうね。


キャストの役どころについて、マット・デイモンは最初の感染者の夫で本作で描かれてる病気の免疫を持っている人物。
彼が免疫を持っている事で衆人の暴動や世界が病気で死者を出し、ワクチンが配られ収束に向かうまでを俯瞰で見ている役目を担っています。
彼だけが本作では映画的な人物でしたね。

それ以外のキャストは各々が病気に対して対処するもの、原因を究明するもの、陰謀論を唱え出すものなど豪華キャストを揃えるところで、その場面場面が重要である事を伝えていると思います。


作品は非常にシリアス且つ現実的ですが、後半にかけて病気本来の恐ろしさから人間のエゴや愚かさを感じさせるストーリーになっていったので、僕としては前半はほぼ完璧で後半は少しイマイチだったと思いました。


やっぱり今、我々が出来ることは外出自粛。
感染を止めるには人が人との接触を少なくする事だと改めて思いました。
本レビューをご覧いただいた皆さま、仲良くしていただいているフォロワーさまどうかご無事でありますよう強く願っております。
コロナウイルスに感染した方が1日でも早くそして1人でも多く助かるよう祈っております。
そして病気と戦っている医療従事者の方たち、改めて大変なご苦労をされていると思います。どうかご無事であって欲しいです。

また映画館で映画が観れる日が早く来ますように。
そしてコロナウイルスの流行が収まりますように。