◆あらすじ◆
製薬会社に勤めるアリスは不倫相手の同僚とともにガソリンスタンドに立ち寄ったところ、突如銃撃される。腕を負傷したアリスは連絡手段を絶たれ、同僚が射殺されてしまう。店員も殺されており、店にあったトランシーバーから犯人が話しかけてくる。犯人はアリスのことを詳しく知っており、アリスは犯人の目的が不明なまま、ガソリンスタンドに釘付けにされる。
◆感想◆
ガソリンスタンドで目的不明の犯人から狙撃され続ける主人公の姿を描いた作品となっており、主人公が懸命に危機からの脱出を図る中、犯人が憎たらしくのらりくらりと詭弁を続けながら翻弄してくる時間が長く、かなりフラストレーションの溜まる内容でしたが、犯人の狂気が伝わってきました。
アリス（カミーユ・ロウ）には夫がおり、不妊治療に励む一方、製薬会社の同僚と不倫関係にあり、その同僚と車で自宅に向かう途中、ガス欠でガソリンスタンドに寄ったことで、犯人に命を狙われます。アリスの不倫関係が序盤に描かれるので、観ていてアリスに何かしら理由があるように感じて、感情移入しにくかったです。しかし、犯人が狙撃を始めてから、彼女の事情が犯人の質問攻めによって明らかになっていき、犯人へのヘイトが高まると同時にアリスに感情移入できるようになりました。
犯人は姿を見せず、ガソリンスタンドにあるトランシーバーでひたすらアリスに話しかけてくる様子は非常に腹立たしく、なんだかんだ理由をつけて自分を正当化しようとする狂気に満ちていました。途中で他のガソリンスタンドに客が来るのですが、あっさり殺害しており、犯人が殺人を楽しんでいるように感じました。
ストーリーの大半がアリスと犯人が会話を続けるシーンなので、映像的に変化に乏しく冗長さを感じましたが、その中で犯人がしゃべり続けるので腹立たしさが倍増しました。
ラストはアリスの設定があまり活きず、結局何も分からないもので少し消化不良でした。
深夜のガソリンスタンドで周囲に殺された人が転がる中、主人公が1人で狙撃の恐怖に耐える展開はスリリングで良かったですが、もう少し納得のいく説明がラストに欲しいと思いました。普通に面白かったです。
鑑賞日：2025年9月8日
鑑賞方法：Amazon Prime Video
