【墓穴を掘る若者たち】
ダニー・ボイル監督の長編デビュー作のサスペンススリラー。ユアン・マクレガー主演。
〈あらすじ〉
グラスゴーの瀟洒なフラットで共同生活を送る記者のアレックス、会計士のデヴィッド、医者のジュリエット。三人は募集していた4人目のルームメイトを自称作家のヒューゴに決めるが、入居してほどなく彼は自室で死んでしまう。そこには麻薬とスーツケースいっぱいに詰まった大金があった...。
〈所感〉
ダニー・ボイル監督の長編デビュー作ということで少々荒削りでストーリーに粗を探せば色々と出てきそうだが、スタイリッシュな映像とユースカルチャーに精通した監督独自の見せ方が良かった。『トレインスポッティング』好きな人はこちらも好きそう。こちらのユアン・マクレガーは坊主ではなくロン毛だが似合うなぁ。タイトルの『シャロウ・グレイブ』は「浅い墓穴」ということで、主人公アレックス達が死体を埋める穴が浅かっただけでなく、彼ら友情や結束の底の浅さを象徴しているようでままさにピッタリ。金が絡むと人は変わる、を端的にかつシュールに描いており目を見張るものがあった。オチがわかっていても美しい。でも、冒頭の入居者オーディションが結局一番滑稽で面白かった。