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リトル・エッラの福福吉吉のレビュー・感想・評価

リトル・エッラ(2022年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
幼いエッラは人と仲良くすることが苦手で、おじさんのトミーだけが心を許せる友だちであった。ところがある日、トミーのもとに恋人のスティーブが現れたことから、エッラはトミーを奪われないよう考え始めるのだが...。

◆感想◆
幼い少女が大好きなおじさんを取られないよう彼の恋人を追い払おうとイタズラをするストーリーとなっていて、少女があれやこれやで恋人にイタズラを仕掛ける様子がなんとも楽しい作品となっていました。

主人公のエッラ(アグネス・コリアンデル)はかなり生意気な少女なのですが、その外見的な愛らしさがあって、彼女の行動はなんとも可愛らしく感じました。人と仲良くすることが苦手という部分は私にも通じるところがあって、エッラの気持ちに少しシンパシーを感じました。

エッラの親友であるおじさんのトミー(シーモン・J・ベリエル)はヘアデザイナーとして売れっ子であり、エッラに対していつも好意的で同世代のように相手をする姿にエッラが好きになるのも納得できる人物で好感が持てました。

トミーのもとに恋人のスティーブ(ティボール・ルーカス)が現れるのですが、彼はとても陽気で言葉が通じないエッラに対して好意的に接してきます。エッラはスティーブに対して敵意剥き出しなのですが、スティーブはエッラと仲良くなろうとしていて、彼も好感の持てるキャラクターでした。

エッラはスティーブに対して嫌がらせのイタズラを仕掛けるのですが、それはなかなか限度を知らない部分があって、エッラの子憎たらしさがよく出ていて面白かったです。

スウェーデンの絵本が原作なんですが、同性愛のカップルと幼い少女の物語というなかなか先鋭的な内容になっていて、スウェーデンの考え方が進んでいるように感じてしまう私はまだまだ古い人間なんだなあと思いました。エッラを始め、登場人物の中で嫌悪感を抱かせる人物がいないので、誰でも観やすい作品になっていて、なかなか面白かったです。

鑑賞日:2025年4月27日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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