このレビューはネタバレを含みます
前作も良作だったけど、今作も良かった。
思春期を迎えたライリーの頭の中に現れた新たな感情達。この新たな感情達が厄介なやつらでライリーの頭の中は感情の嵐と化す。少し大人になり気を遣ったり、考えすぎちゃったり、思春期だから整理できてない状況を多すぎるくらいの新キャラクターの登場で上手く表現していた。
印象的だったシーンはラスト、ライリーがヨロコビを求めて光が伸びたシーン。ライリーが1度深呼吸し気持ちを落ち着かせることで本来の落ち着きを取り戻し、緊張状態でパニックになっていたホッケーの練習試合を楽しもうと気持ちを切り替えたからこそ、その時の感情に流されず考え方と行動を変えれたのだと思いました。新しい環境と出会いでパニックになってしまったと思うけどこの短時間で気持ちの切り替えが出来るのはライリーは相当優秀な子だと思います。ただ優秀だが完璧ではなく、完璧である必要すらない。良い子の時もあれば悪い子の時もある。全ての自分を受け入れることの大切さを教えてくれる作品でした。
優秀な子を主人公に置くアニメは案外珍しいと思いました。゛優秀とは言えない主人公が挫折するがそれを乗り越えて成長する゛というのがこの手の作品のポピュラーだと思うけど本作は外から見たライリーは何をやっても優秀で何も悩むことなんて無いように見えると思います。ライリーの両親からしてもそう見えていたはず。しかし思春期のライリーには本人にしか分からない葛藤がありそれを上手く理解してくれない両親に強く反発する。そんな思春期なら当然の行動が脳内ではこんな感じでとにかくパニック!という表現として目で見て分かりやすい作品になっていた。