トランスマスター

侍タイムスリッパーのトランスマスターのレビュー・感想・評価

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)
4.0
♯47(2025年)心配無用ノ介!助太刀いたす!

舞台は幕末と2007年の京都、
主人公は会津藩士松平家家中高坂新左衛門
「長州藩士を討て」と家老直々に指名を受け相棒の村田左之助と共に毛利家家中山形彦九郎を襲う、左之助が倒れ一騎打ちになったところで落雷が轟いた。落雷で気を失った新左衛門は現代の京都の時代劇撮影所で目を覚ます。
彼は撮影現場で騒ぎを起こしながら、西経寺に居候となり生活していた。
町に貼られていたポスターで命を賭けて守ろうとした江戸幕府が140年前にに滅んだと知り愕然となる。
新左衛門は磨き上げた剣術の腕を頼りに「斬られ役」として生きていくため時代劇殺陣養成所剣心会の門を叩くのであった。

◆良い点/注目ポイント
・劇中の「天下御免心配無用ノ介」の寸劇が最高です。
・ラストの武者小路との真剣での一騎打ちの殺陣は、息を呑む緊張感。両者腰を落とした姿勢での静と動のバランスが芸術的です。「信ずるもののために命を捨つるは もののふの本懐なり」カッコ良すぎ!
・泣けるセリフが多い!
「日の本は良い国になったのですね。こんなうまい菓子(ショートケーキ)を誰もが口にすることができる豊かな国に…」
「俺たちは互いに この国を思って 己の信ずる道を精いっぱい生きた それでよいではないか」このセリフで私は大号泣しました。
・邦画のポスターは役者の集合写真になることが多いのですが、現代の日本の街並みと対峙するサムライの後ろ姿のデザインはとてもクール。安田淳一監督のセンスが光ります。
でもこれ真田広之主演の『EAST MEETS WEST』のポスターの構図をパクっている疑惑有り。(2025年トランスマスター調べ)

◆改善点
・無し

◆総括
・私は時代劇と日本のインディーズ映画が大好物です。
今作のエンドロールで製作陣が何役も兼任しているところが好感が持てました。
今回のヒットを礎に予算をかけた次作が楽しみです。

-TRANCE MASTER RECOMMEND-
私が選ぶ日本のインディーズ映画ベスト3

1位『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』
2位『カメラを止めるな!』
3位『侍タイムスリッパー』
以上です。

-2025年47本目-