茶一郎

ぼくが生きてる、ふたつの世界の茶一郎のレビュー・感想・評価

3.6
 聴覚障がい者の親を持つ子を主人公とした日本版『Coda コーダ あいのうた』と思いきや、全く異なる感触。親と子の成長の日々を長いスパンで、丁寧に、丹念に描く呉美保監督の眼差しがとにかく優しく、温かさに包まれる。親の背中を見る視線の力がスクリーンを飛び越えて、映画に魔法をかけているようだった。耳が不自由な父を持つ自分としても、涙無しには観られない。そして、やはりと言うべきか吉沢亮さんはちょっと擦れ者の役がよく似合う。【記録】
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