こーしんりょー

ぼくが生きてる、ふたつの世界のこーしんりょーのレビュー・感想・評価

4.7
映画や物語には他人の人生を追体験するという機能がある。僕はコーダではないけれど、コーダの人々の人生や生活や暮らしの一端を感情移入という魔法でわずかばかりでも理解できればそれは豊かな体験だろう。
でも本作は確かにコーダとして生まれた男性の誕生から青年期までを描いていながら、次第にそれが自分の人生のようにも思えてくる。そこに至り、「特殊な家庭環境」という無意識に引いていた線が消えていった。