このレビューはネタバレを含みます
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70kg、70kg分が急激に加わったら0になる=停止するってこと?ヤマサキさんが身を挺して0にしたけれど、その努力は一瞬で失われて、馬鹿なことしたなあにつながるってことですか……
一旦、すべての考察を読まずして感想を書いてる……えぐ良かったというのがいちばんの感想。
一番最後、スクランブル交差点が映る中で私は、真ん中に立ち止まってるオレンジの服を身に纏った人間が気になった。しばらく立ち止まった後、歩いて行く。この意味が私はよく分からない。よく分からないけれど、フナドさんが言うpresent for youに繋がってるのか、と思う。だって何も解決されていないから。コウさんに次はあなたねって言って鍵を渡す。それは、私の役割(=少しずつ信念を持って業界を変えていくという希望)であり、ヤマサキさんのような犠牲者(=過酷労働を強いられてしまうことの被害者)となり得るダブルミーニングでは?となってる。
信号の途中で止まってしまうって危険なことで、そうせざるを得ない何かを抱えているとしたらそれは何かのか、まだ解決されていない沢山の現状がある。
MIU404もアンナチュラルもあんなに好きだったのに、年月が経つと記憶が薄れていることに悲しくなった。恐らく、其々各回の一部のゲストとして出ていた役者さんが映画である種の成長や更生した現在の様子が描かれていたような気がするけれど、これに関してはネタバレとかではなく自身があまりに覚えていないので調べようと思います……
本社の派遣社員のことがあまり描かれていなかったことが、結局元請けの人達の気持ちって蔑ろにされがちであることを表面化していてすごく良かった。(会社としての協力会社、そのさらに下の流通会社、をメインに描いていたから仕方がないし、物語の性質上そこが一番最後に怪しまれないと展開すぐ終わっちゃうので仕方がない部分もあるけど、リアルとリンクしていてどこまで計算してんだろうな……と思ったりした)
洗濯機もすごくよかった。伏線うますぎる。絶対何かあるんだろうなとは分かったけど、何がどう転ぶかでお前かー!!すげえよ!となる。というか、総じて配達の親子が最高だった。味薄いんだよと、俺のことなんて誰も心配しちゃいねえからって言う父に対して何も言わないけど、きっといちばん心配しているのは息子でお弁当を作ってるのもきっと息子で、健康を気遣ってるからこそなんだよな。と。泣いた。
あと、なんだか、この作品をやっぱりドラマや映画を作っているモノづくり(作品づくり)をしている現場の人たちが作ってるんだな、をひしひしと感じた。私の職場にも、本当はずっと現場にいたいけど年齢を重ねてしまったことで管理職にならざるを得ない人がたくさんいることを知っている。(勿論、逆に現場が苦手で早く管理職デスクワークしたい人もいることはわかる)多分このドラマや映画を作る人たちって現場が好きで(好きじゃないとなかなか続けられないし……)やっている人、やり続けている人が多くてその声を代弁している感じがすごくした。(もしかしたら私が働いたことないだけで多くの職種はそういう人が多いのかもしれない)
逆に、今の私は新卒1年目なのもあって、1年目から役職をもらえて〜2年目には3年目にはって語っていく様子があまりに辛くて、でも分からないわけじゃないこの現状の働き方が悔しくて、泣いた。
何も纏まらないね、また観よう……期待せずにいようとしていたけど期待を当に超えてきて改めて観てよかった。後半ずっと意味のわからない感情で泣いてた。(2024/08/26)