SetsukoAzuma

シュレック フォーエバーのSetsukoAzumaのレビュー・感想・評価

シュレック フォーエバー(2010年製作の映画)
4.6
まったく期待してないというか「シュレック」の面白さはわかってたはずなのに、何で見てなかったんだろと不思議になりました。
大人のおとぎ話としては最高の脚本。

ラストの本作は、3つ子の父となり、親友に囲まれて、愛する妻と幸せな日々を送るシュレックが、平凡さに飽きて元の自分に1日戻りたいという願いを悪い魔法使いに叶えてもらうとこから大変なことになる。

これも現実社会でよくある、平凡な幸せに満足できない男が、自分がすでに持ってる幸せに気が付くお話です。
それを笑えるおとぎ話にして、ラスト、涙で感動させる脚本。

うーん、うまい!!

常にこのシリーズは、テーマが明確で、子供でも十分わかりやすい構成なんですが、その見せ方がとにかくとてもうまい。
子供から大人まで満足させるのに、子供に迎合してないのがいい。
だから変に子供っぽくならない。

今回は映画のパロディとかは見当たらなかったけど、今あるものへの感謝ができなくなっている大人たちをはっとさせる素晴らしい作品に仕上がってました。
お笑いの中にある、こういうシンプルな教えをすんなり入り込ませるこのストーリー創り。
昔から作られたことのあるような話でも、見せ方の違いでここまで変わるんだなあと思いました。

沼地の怪物が、ヒロインを助けた話ではなく、本当はヒロインが怪物を助けた話なんですよね。
やっぱり女が強い(笑)

自分の好き勝手に生きて自由だったシュレックが、これで本当の大人の男になったのがわかるラストです。