ポーランド🇵🇱映画は心して観たい派。
ポーランドの作家レオポルド•ティルマンド(1920-1985)の自伝的小説が1961年に検閲の後に大幅に削除されて出版されるがすぐに発行禁止。なんと61年経ち2022年にオリジナル版が出版されたことにより映画化されたもの。
イケメンによる復讐劇と愛の物語。
ユダヤ人のフィリップはゲットーでの楽しい集い中、目の前で愛する恋人と両親をナチスにより銃殺されてしまう。
2年後の1943年、強い復讐心を持ちフランス人になりすまし、フランクフルトの高級ホテルのウェイターとして働いていた。
彼のやることは、戦地に出払っているドイツ人将校の妻たちを色目で誘い、次々と関係を持っては耳元で「お前の旦那は戦地で必ず殺されるさ、雌ブタめ」と言い放つ。
万が一、ドイツ人女性との関係を知られたら即刻処刑される。しかし、女性たちもそれを知られれば髪の毛を切られて坊主にならざるを得ない。あまりに無防備だが危険を犯しながらもスリル感を味わうかのように次々と白羽の矢を立てる日々を送っていた。
ある時、ドイツ人女性リザと出会う。惚れさせて娼婦にさせるつもりだったが、お互い強く惹き寄せられ愛し合うようになる。2人で生涯幸せな未来をと想像し、パリに逃げることを決めるのだが、直前にリザを突き放す。
フィリップは一人である行動に出るのだった...
リザへの愛は本物だったのか?
リザを守るための行動だったのか?
その後フィリップは生き延びたからこそ小説が残ったのだが...
ん〜、スコアは悩みました。実話ということなのでそこは評価したいけど、ナチス作品を多く観て来たので卑劣極まりないナチスの様子はこんなもの、個人的には驚きはない。ただ、ナチスを知る作品としてはスリル感がありスピード感もあって面白いと思う。
そこに、フィリップと同じようになりすました外国人たちがいたことの事実。それぞれ恐怖を感じながら友情関係を保っていたのは本当だろう。
個人的には復讐のやり方が下衆。
容姿を武器に自身満々でナルシスト。こんなやり方、亡くなった恋人や家族は喜ぶわけない。そこが引っかかりました。
あと...エリック•クルム•ジュニアの個性的な容姿が好みかどうか?
イケメンに見える時と違うくない?という感じの時もあり...
ただ、夜中に薄暗い大広間でほぼ裸になって踊り狂う様子がコンテンポラリーダンス風で面白かった。