伊澄

数分間のエールをの伊澄のネタバレレビュー・内容・結末

数分間のエールを(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「追いつけるわけなんてない」
「でもまだ、分からないよな」

モノづくりをする人たちへの、未来に歩んでいく人たちへの、応援であり感謝であり、手向けの作品だと思いました。

主人公の朝屋彼方は高校生で、始めて間もないMV作りに没頭するクリエイター。短いキャリアながらに各ソフトを使いこなして作成する姿は若さと熱情が成せる技か。まだ走り始めたばかりの眩しさを感じる。

対する織恵夕先生は、高校2年生から楽曲を作ってきたシンガーソングライター。教員になるまでに作成した作品が100曲にのぼる程の熱量も、やがて萎んで教員として彼方の前に現れる。

二人に共通する「自分が生み出したもので、誰かを感動させたい」という動機は、モノづくりをする人なら結構親近感の湧くものであるように思う。動機なんてわりとシンプルなものですよね。
そういうことに気付かされます。

魂かけて創ったんだなあって感じました。
光の使い方も色も、かわいいキャラクターたちも、本当に好き。
劇場で観ることができてよかったし、それまでの道のりに祝福をしたい。
上手く書き表せないけど、途中から泣きっぱなしでした。本当にありがとう……
伊澄

伊澄