わたふぁ

旅芸人の記録のわたふぁのレビュー・感想・評価

旅芸人の記録(1975年製作の映画)
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詩人は「好き」という言葉は使わずに「好き」を伝えたい生き物だ。だから沢山の言葉を必要とする。
詩人出身のアンゲロプロス監督は、頑なに「戦争反対」を言葉にはしない。多くの時間と人のいる風景を費やして、戦争を繰り返す人間の「愚かさ」や「健気さ」を描く。

「戦争反対!」と叫んだところで戦争が無くならないことは、人類の歴史から容易に学ぶことができるし、そもそも政治にこんなにも興味のある人が映画監督をやっている点からもわかるが、アプローチが異なるだけだ。

いつも切なる平和への願いを綴っている。

平和とは、
銃声に怯えない日々のことであり、
何にも遮られることなく音楽とダンスを楽しめる自由時間のことであり、
空模様に関わらず心が晴れやかでいられる毎日のこと、だと。

旅芸人の人々が手がちぎれそうになるまで拍手をして、若者の一人を土葬するシーンは、悲しくも美しいと思ってしまった。


...なんかニューイヤーを前に、暗い感じですみません^ ^でも今年中にアンゲロプロス祭りにメドをつけることが出来て良かったです^ ^