どこまでも冷静。決して寄らず、常に背景の中で佇む人物たちは時代と場所から逃れられないことを強く意識させる。外に出てキョロキョロ。
同一の空間でカットも割らず時代を超える演出は感動的に使われた『ユリシ…
1939-52年のギリシャ史とエレクトラまわりのギリシャ神話を小一時間予習して臨んだから観終わってけっこう理解できたなと思ってwikiのあらすじ読んだら5%も分かってなくて笑えた 字幕担当した池澤夏…
>>続きを読むギリシャ版「アンダーグラウンド」かと思いながら見ると、かなり違っていた。
ほとんど登場人物の名前も出てこないし、時制も入り乱れているからややこしい。
ただ、後半1時間少しはほんとに惹きつけられまし…
占領から内戦へ、銃声を待ち受ける4時間弱。パルチザンにいる弟の存在を心の支えとしながら、起こったことの全てを焼きつけてきた姉の視線。舞台化粧を施した甥の顔つきに亡き弟の面影を見る。そして皆ほんとうに…
>>続きを読む晴れの日は撮影中止。
アンゲロプロス一座の鉄則だったことでしょう。
独裁と内戦と占領を繰り返す晴れの日のないギリシャの歴史を表すような曇り空のみの映画。
今作はまごうことなき傑作だと思う。
それ…
この映画には三つの時間が流れていた。
一つは、ギリシャ神話エレクトラの物語。
旅芸人の一座はギリシャ神話「エレクトラ」の登場人物の名をもち、それぞれが映画の中で神話と同じような役割を果たしている。…