浄土

Zの浄土のレビュー・感想・評価

Z(1969年製作の映画)
4.8
陰謀モノの政治サスペンスだがほとんどの登場人物達は官民隔てず良くも悪くも非常に人間らしく、それ故にリアリティが溢れていてストーリーにも乗っかりやすい。実際の事件をモデルにしているそうだが、wikiを読む限りではプロットの骨格が割とそのまんまで驚いた。1969年当時の軍政下ギリシャで(フランス/アルジェリア製作だが監督のコスタ=ガヴラス自身はギリシャ人)上映禁止になってしまうのも頷ける一品。

ハッピーエンドではないものの、カタルシス漲る終幕に鳥肌。ところどころに緊張感を解すユーモアもあり社会的プロテストとしてもエンタメとしても一級品。
浄土

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