2024.08.01
予告を見て気になった作品。
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ。
気象パニックというと『デイ・アフター・トゥモロー』なイメージですが未視聴で、これまでに見る機会も無かったので何気に初のジャンルですかね。
『ジュラシック・ワールド』と同じ製作陣という触れ込みでしたが、1996年に公開された『ツイスター』の続編とのこと。
鑑賞直前まで知らなかったのでどうなることやらという感じですが、監督も脚本も主要キャラクターも変わっているみたいなのでまぁ大丈夫でしょうということで今回鑑賞です。
かつて竜巻を消滅させる実験中に起きた事故で研究チームの仲間を喪った過去を持ち、現在はニューヨークの気象局で勤務しているケイト。
ある日そんなケイトを、共に過去の事故から生き残った友人のハビが訪ねてくる。
ハビは民間の気象研究企業「STORM PAR」で竜巻の研究を続けており、ケイトと共に研究していた頃よりも精度を上げた観測機器を手土産に持ってきていた。
ハビはケイトを研究チームに誘い、彼らは共にケイトの故郷でもあり竜巻が頻発しているオクラホマを訪れる。
ケイトは現地でSTORM PARのメンバーと合流、さらにそこに、“竜巻カウボーイ”を自称し、過去には気象学を専攻していたYouTuber・タイラーが率いるチームも加わる。
かくして、竜巻の観測と消滅のための研究が始まるが、竜巻は発生頻度を増やしつつあり、発生するたびに凄惨な被害を出しており、ケイトらはその惨状を目の当たりにするー。
ツイスター?トルネード?よくわからんけどとりあえず圧ッ倒的大迫力の映像!!
気象現象としての竜巻には全く馴染みが無く、日本に住んでいても幸いなことに台風による水害に遭った経験も無いため、竜巻っていってもどんな感じでどのぐらいの規模なんだろうという疑問に対して早々に答えを出すかのように、序盤から大迫力の映像をお届けする竜巻。
ひぇ〜ヤッベェ〜なんて言ってる場合も無いほど大規模で、無情にもケイトの恋人や研究チームのメンバーも飲み込んでいく竜巻にこちらの息も呑まれましたし、本当にスクリーンの向こうで起きていることなのかと疑いたくなるほどの臨場感でした。
実際終盤にはおいおいリアル4DXじゃないかと言いたくなる場面もありましたね。
予告の感じだけだと、なんかヤバ過ぎる竜巻が近付いてきてるから対策チーム組んでなんとかしようぜ!みたいなノリでしたが、実際はその真逆(?)。
当たり前のように頻発する竜巻、それを前に対策のしようも研究のしようも無い人間の弱さ、そして天災で生活に必要なものを全て失った被災者たちの状況が主に描かれていた印象。
主人公タッグであるケイトとタイラーは、過去のトラウマや被災者支援を掲げて竜巻に立ち向かっているというよりも、幼少期に見た竜巻に恐怖ではなく興味を抱き、その好奇心から竜巻を研究しようとしている、狂気染みているけど実際誰よりも竜巻に詳しく、誰よりも竜巻をどうにかしたいという熱量が伝わってくる、まさに最強タッグでしたね。
上述の通り一つのデカい竜巻をどうにかしようぜというストーリーではないため、研究をして対策を講じて、みたいなシーンがずっと続くわけではなく、むしろその間を縫って次々に竜巻が起きて圧倒的な映像と盛り上がりをお出ししてくるので、ストーリーの緩急が細かくついていた印象。
それでいて最後には最大級の竜巻を出してくるのだからカタルシスもMAX。
映像も手持ちカメラや車内の映像、車の側の映像、竜巻の中、竜巻を遠くから捉えた映像、竜巻に飛ばされまいと耐える人々を捉えるものと、それはそれは多岐に渡っていたので観飽きることも全くありませんでしたね。
『恋するプリテンダー』を観たばかりだからか、タイラー役のグレン・パウエルが妙にカッコよく見えました、いや実際めっちゃかっこいいんですけど。
男女の出会い!めっちゃヤバい竜巻!消滅させたけど竜巻との戦いはまだまだ続く!クライマックスで活躍するのは結局女性!なハリウッド節も全開でしたね。
天気というのは地球に住んでいれば少なからず毎日影響を受けるもので、その日の気分だけに留まる日もあれば、災害級の日もある。
人類はずっと天気と向き合ってきて、科学も発展してきているのに、未だに天候を操作することは叶わない。
それだけ壮大で圧倒的なものを相手にしているんだということも、それでも毎日天気予報を出せるぐらい対抗できるようになってきているのは、今作でいうケイトやタイラーのように、命懸けで研究してきた先人の知恵があってこそのものなんだろうなということも、どちらも感じられる作品でした。