竜巻の威力を抑える薬剤を開発する研究者で、オクラホマで実物を相手にした実験を行った際に勇み足が祟って恋人を含む仲間三人を失ったケイト・カーター。五年後、失望からオフィス勤務に転向するも同じ生き残りのハビの誘いで再び現場に戻った彼女が、ストームチェイサーのタイラーと反目しながらも絆を築く様を描いた災害映画です。
スティーヴン・スピルバーグのプロデュースで制作されて当時の最新コンピューターグラフィックス導入により五億ドルのヒット作となった『ツイスター』の続編で、監督にオスカーで助演女優賞を獲得した『ミナリ』のリー・アイザック・チョンを迎えて最新技術での更新を図ると『デッドプール&ウルヴァリン』に継ぐ興収を記録しました。
最新の特殊映像で思惑通りアップデートを遂げた映像は迫力があり、加えて前作ではおざなりに感じた物語も『オズの魔法使』モチーフをエッセンスに洗練されたものになっています。主演の二人が得意とするロマコメで飽きさせる事なく場を繋ぎ、いざとなれば災害現場における根幹を問うて物語の目的である「人命救助」と答える一作です。