今年は熊が多く目撃され駆除要請がだいぶ来ているようだけど、猟友会の高齢化や駆除に対する報酬が低すぎることから要請を受けられない事態がどこかで起こっている様です。自然保護と言いながら狩猟で生計を立てている人たちの伝統を保護することは考えない。捕鯨に対してはその文化継承を世界に訴える割にこういう地域文化の継承には無頓着なのが行政というやつかな。廃れる職業であるマタギもある意味保護対象なんじゃないかと思うけど、すでにマタギで生計を立てている人はいない。本業を持っていて害獣駆除を片手間に請け負っている感じでした。礼二郎が何故熊撃ちにこだわったのか、信行が何故礼二郎に付き合ったのか、一切の説明はなく、他のマタギ衆や銃砲店に迷惑が及ぶことがわかっていても熊撃ちに駆り立てた心理は類推するしかない。それでもあの過酷な条件で熊撃ちに挑む山行は思いのほか感動的でした。そして仕留めた熊は解体しそのほとんどを利用できるものとして持ち帰る。狩猟に対する心構えが見て取れました。結局刑事事件になったのかどうかは不明でしたが、雪崩の音に心振るわせることから、マタギを続けられたのかな。