ふじこ

タロット 死を告げるカードのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

タロットカードが呪われている…!話。

たまに観たくなる。若者がワイワイッとしてたと思ったら凄い勢いで死んでいく映画を。
未来しかない!ってフレッシュさが まぁまぁ下らない事で生きたり死んだりするやつ。

そんな感じの期待通りの導入ではあったんだけど。
謎の洋館で見つけた古い手書きのタロットカード。占いでは他人のカードを使うのは良くないとされているの とか言いつつ結局仲間の事を占っちゃう主人公。

仲間が6人くらいおるのに、予言が全部タロットを見つけた後で一気やっちゃうから…
あっこいつ……こいつは…どうやって死ぬんだっけ……ってなりがち。
なりがち、と言うかそうだった。なんか これ!予言で聞いたやつ!って登場人物はなってるんだけど、観てるわたしは へーそうだったっけぇ みたいな。もしかして記憶力を試されていた…?

なんかサクサク死んでいって、あのタロットの呪いだ…!ってなるんだけど主人公が映画が始まる直前に別れたらしき男は信じない。そもそもこの別れた別れてないの話はなんとなく微妙な距離感…っていうあんま味のしない調味料にしか使われないんだけども。
たまにあるパターンだね、死ぬのが後の方っぽいヤツが呪いなんて冗談だろ?とか言うタイプの。

そんでお決まりの、その呪い・呪いアイテムに詳しい人も登場。
曰く、昔とある伯爵に雇われていた占い師が伯爵夫人の出産を前に、夫人もその子も亡くなるって占い結果が出て、怒った伯爵に追放されてしまう。娘と一緒に屋敷を出た2人だけども、予言通りに妻子を亡くしてしまった伯爵はあいつらの呪いだ~ってなって追い掛けて娘を殺してしまう。
娘を殺された占い師は激怒して伯爵本人ならず親族たち諸共自らの命を捧げて呪いを掛け…伯爵らと彼女の運命を封印…?まぁとにかく彼女の魂が入った呪いのカードになったのだ と。
その識者は、呪いのカードを処分すれば運命が変わるかも…と教えてくれる。

って事で、最初に行ったお屋敷にまた行く3人。この時点で残っていたもう1人の太ったコメディリリーフみたいなヤツは大学の寮に戻って籠城すると言って去って行く。

例の洋館に着いてタロットを暖炉に投げ込むものの、カードは燃えない。
例の識者を呼び寄せて、呪いを彼女に返す儀式だかなんだかをする…ものの、カードにくっついてる呪いの女に瞬殺される。主人公グループのもう一人も足を切断されて死亡。
主人公と元カレだけが残る。

そこで諦めの雑談中に、もしかしてあのカードであの呪い女を占ったら彼女に呪いを返せるかも?と気付く。
しかし主人公も元カレもお迎えが大分迫って来ていてピンチ…になりながらも、主人公のお迎えを物理的に殴って阻止した元カレが時間稼ぎ。殴れるんだ、アレ。

タロットで占いをする主人公。過去に縛られなくても良い、運命を手放しても良いのだと諭し、なんかすごい暴風に巻かれるようにして消える呪いの女。
このシーンは結構良かったと思う。娘を奪われて何もかもを呪った女の過去と主人公の病気で死んだ母親のフラッシュバック。最後はまだ正気だった頃の占い師がそっと蝋燭の火を吹き消すと同時に全部消えて、娘を手を引いて霧の中歩き去る後ろ姿。火の点いたタロットの燃えかすだけが残る。

そして屋敷を後に2人で歩いていると、前方から車が走ってくる。
一瞬嬉しそうな顔をして、俺の占い…暗い道だったな と不安そうな顔をするものの、車から降りてきたのは太った男。抱き合って"俺は 友人の為に姿を表す んだろ"と。
運命なんてクソ喰らえだよ と車で走り去って終わり。

太った男がエレベーターの中でひゃぁぁぁってなってたところを別の誰かがエレベーターの扉開けてくれて助かったって話だったけど…。
籠城するから!っつって一人で去ってった後、寮で不審な影を見て…逃げてエレベーターに入るもののエレベーターが動いたり止まったり、到着したと思ったら道化師みたいなクリーチャーが出たり消えたりで あっ死んだかなって演出のまま放置されてたんだけど…。時間的にセーフだったのかなぁ、カード燃えるのと眼の前に道化師が迫ったのと。それとも、予言の時に言ってた 仲間を迎えに行く役目だかなんだかで…占いの結果通りに迎えに行くからー!って決心したから猶予が生まれた?この辺よく分かんないんだよなあ。
仲間たちが死ぬ順番が占われた通りだったっぽいから(識者は呪い女直々に占われたから瞬殺)、元カレと主人公の所にお迎えが来た時点で太った男はもう死んでるんじゃないのか…?なんかルールがいまいち分からんのだが。

カードが置いてあったお屋敷の事もよく分からんし、なんかその他の若者たちが次々死んでいくのを見守る系ホラーと比べても唐突感がある?と言うか…なんだろう、せっかく"タロットで占った予言結果=死"って要素があるのに、一気に喋ったそれを次々消化されても本当に憶えてないし、その消化要素も謎のクリーチャー(多分タロットの絵柄に描かれてた人)が…ワーって来たり来なかったり…やっぱり来たり!っていう特定のパターンで襲ってくるのが本当にイマイチ…。チラッ…チラッ…ワー!は王道だけども、そればっかりすぎん?
タロットの占いの結果になんとか抗おう!みたいな、そっちの王道展開で良かったんじゃないかしら…。
まぁまぁ凝ってた他の仲間の死に様に比べて、最後の主人公と元カレはただ追い掛けてくるだけだし…。突然別空間に誘われた仲間たちとの格差ありすぎだろ、悪魔と死神よわすぎー!

全体的に王道風イマイチ、だったかな。[ ファイナルディスティネーション ]とか、やっぱ偉大だったんだなぁ。
王道風なもんだから、最後にあるべき"えっもしかしてまだ終わってないんじゃない…?みたいなシーン"を期待しちゃったのになかったよ~それはあれよ!ここまでそれっぽくやって来たなら!
カードに描かれてた絵柄なんてもっと憶えてないから、クリーチャーかぁ……って気しかしないしなぁ~

主人公が腕にしてる、ママが入院してた時の患者識別票みたいなやつもこう…そんなんしてる人いる?って気持ちと、アレって1回付けたら間違ってはずれないように切らないと取れないはずだよなぁ みたいな、そんな事も気になってた。

う~ん、期待値には届かなかったなー。
ふじこ

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