安堵霊タラコフスキー

理由なき反抗の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

理由なき反抗(1955年製作の映画)
3.7
言わずと知れたジェームズ・ディーンの数少ない主演作の一つ。

言うまでもなくジェームズ・ディーンは一度見たら忘れられない名演技を披露していたが、それでもエリア・カザンやジョージ・スティーブンスの作品ほど魅力的に映っていたかは疑問。

で、何故そう感じたか理由を考えてみたが、警察署のシーンみたく台詞を発したりアクションを起こしている人物を機能的に強調する撮り方が多く、それが逆にあざとく見えたからではないか。(そしてだからこそ例外的にフリッツ・ラングのような撮り方になっていた父親への暴行シーンとかは実に鮮烈なイメージを残せていた)

ダサい音楽の使い方も苦手な理由の一つだったけれど、機能的な人物の撮り方も自分がニコラス・レイ作品を好きになれない一因なのかもしれないと気付かされる作品であった。

あと理由なきなんてタイトルにあるけど、どう考えても理解の無い大人たちへの怒りによる反抗でしょ。