なんか惜しい。匿名のネット上で吉井を殺せと炎上するのはありだけど、実際に集まったのは吉井に死んでほしいと思っている者ばかり。なんか復讐とかそういったものに突き動かされている感じが抜けずゲーム感覚には程遠かった。工場の社長滝本が一番のサイコパスだけど何故家族まで殺し吉井をも殺そうとしたのか。サイコパスだから理由はあっても理解できないものなのか。秋子が最後に吉井を殺そうとしたのはどうしてなんだ。金が欲しいだけならもっと賢い方法があっただろうに。ネット上でサイバーアタックなどの報復トラブルが起こるものだとばかり思っていたので、直接的な暴力でオフ会のように集合したことや、ちょっと痛めつける筈が殺してしまった程度ののりかと思っていたのに最初から殺すことを目的に集まっていたことなど、後半の展開がかなり無理を感じてしまった。烏合の衆みたいな感じですぐ集まるけど霧散するようなドライなグループの方がもっと怖かったんじゃないかなあ。最後は結局佐野の掌の上で踊らされることになるのかなあ。古川琴音の使い方がいまいちだったし、岡山天音もそう。そして菅田将暉や窪田正孝のような俳優を使ってここまでですかと。いろいろな葛藤とか十分表現できる役者さんたちなのに銃が使いこなせるようになるとか落ちぶれていく転売ヤーとかそういった心理変化ぐらいしか演技させなかったのはとってももったいない。銃撃戦よりもっと怖いドロドロしたものも見たかったなあ。それでも十分楽しめたし沢山人は死んだし決してハッピーエンドではない結末もよかった。