前半は転売屋の生業の様子と空虚な日々から抜け出せない泥沼感、何か成してやろうという焦燥が実にリアルに描かれ、そして後半は打って変わってリアリティの欠片もないドンパチ。
あり得ない展開で突っ込みどころしかないと言えばそうなのだが、その分彼らの異常さが際立っていて良かった。しかもその中で一番イカれてるのが菅田将暉というそのクズっぷりが最高。生死のかかった場面で急に黙りこくってどこか他人事のような乾いた空気感からもそのイカれ具合が垣間見える。
PCの販売ページを見つめる空虚な目、被害者から明らかな殺意に変わった瞬間の目、菅田将暉の目の演技が凄かった。