ずが

エイリアン:ロムルスのずがのネタバレレビュー・内容・結末

エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

時系列的にはエイリアン1と2の間の物語。
監督は2で削除された植民地シーンをイメージし本作のストーリーを考えたとの事で今作エイリアンと対峙するのは陽の射さない植民地に暮らす20代の若者達。宇宙に漂うステーションを発見した若者達が植民地からの脱却を目指しコールドスリープのマシーンを目的にステーションに潜入するがそこはエイリアンの研究施設だったという話。

今作もシリーズお馴染みのアンドロイドが登場するがアンディは主人公と姉弟とこれまでより近しい関係で描かれていました。アンディの何故かずっと困ったような表情が良かったです。こんなに人間味があるアンドロイドは珍しいと思いました。しかしステーションに転がっていたアンドロイドの残骸からのチップを入れた途端、所謂エイリアンシリーズのアンドロイドっぽくなり、無感情で会社の利益を優先し始めるのはキャラクターのギャップが面白かったです。主人公のレインは若いフレッシュさもありながらリプリーの面影を感じる様な力強さも兼ね備えており素晴らしい演技でした。

お馴染み顔に張り付くフェイスハガーの大群がいる部屋を室温を体温位まで上げバレずに進もうとする所や大群に追われてダッシュするシーンが良かった。完全体になったゼノモーフとの対峙になると、エレベーターでの無重力と重力を使いながら一掃するのは気持ちが良い。そしてその後の酸の血液を無重力でかわしながら進むシーン。まだこんな引き出しがあったか!と驚かされました。そして胎児とゼノモーフが融合したエイリアン、怖すぎました。。1作目で初めてエイリアンを見てしまった時の衝撃を再び味わさせてくれるほどでした。

今作は撮り方やセット、エイリアンのディテールまでこだわりを感じました。極力CGを使わない映像や装飾は今の時代にはあまり感じることの出来ないリアリティを生んでいました。そして機器類も敢えて現代が捉える未来のベースに合わせず、レトロフューチャーな雰囲気を残して1作目の感じを出していた。終盤では1作目の丁度いいラインのオマージュもありかなり楽しめた作品でした。
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