1作目の舞台となったノストロモ号の残骸回収シーンから本作はスタート。
回収サンプルはウェイランド・ユタニ社の宇宙ステーション・ロムロスに運ばれ、約20年が経過・・・
しかしまあ欲張りましたね。
過去の資産は使えるだけ使えとばかりにエイリアン1~4だけでなく『プロメテウス』や『コヴェナント』まで全部盛り。
でも、監督がオリジナル及びシリーズ作品に敬意を払ったのはわかりますが、過去に観たようなシーンのオンパレードで取り立てて新鮮味がないのも確か。
しかし、つまらないことはなく、ボリューム満点で長さも2時間以内とお手頃のサービス定食みたいで楽しめました。
ちなみに私の場合、40年以上前の1作目公開当時はギーガーのデザインや美術は斬新に感じたものの、お話の方は登場人物が一人ずつ死んでいく古典的なお化け屋敷パターンでむしろ古臭く感じたので、今作で初めてエイリアンにお目にかかった人の方が派手さもあって取っ付きやすいかも。
それにしても今回のメンバーは若くて1作目と比べてほぼ親子ほどの歳の差。
昔のTV番組の“ウルトラマン”や“仮面ライダー” シリーズの主要キャラがオッサンだったのに、昨今のシリーズの主人公たちは皆10代に見えるのと同じパターンか。
『ドント・ブリーズ』の監督は、無謀な若者たちが一人ずつ敵の餌食になる展開が好きなようですね(『ドント~』後半で盲目の老人を変態サイコにしてしまったのが私は嫌いでしたが)。
実は1作目でトム・スケリット演じるノストロモ号の船長がウェイランド社の前はタイレル社(『ブレードランナー』)で働いていたことや、ウェイランド・ユタニ社のアンドロイドの技術がタイレル社のレプリカントとも関わりがあるという設定が本作で深掘りされるのを期待したんですが、今回そこには触れられなくて残念。
CGによるあの旧作キャラの予想外の出番の多さには驚きましたが、実在の俳優をCGで違和感なく再現する技術はやはりまだ発展途上。いい線まで来てますけどね。
今回もゴールドスミスのテーマ曲がチラリと流れて欲しかったんですが、流れました?
あと、このシリーズ、冷凍睡眠はほぼろくな結果を生んでませんから、レインとアンディが目指す惑星ユヴァーガに無事に辿り着く可能性は極めて低いと思われます。
たとえ到着したとしても・・・