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めまいのkのレビュー・感想・評価

めまい(1958年製作の映画)
3.5
ヒッチコックの代表作とも呼ばれる今作、メインはやはり「めまいショット」の異名をとるドリーズームです。めまいを表現したとても面白いショットですね。

ヒッチコック、基本的にルーズなショットよりアップなショットをモンタージュで見せるんですが、気になったのが主人公が初めて尾行する友人の妻をレストランで見るシーン、距離感を演出するために2ショットではなくそれぞれのカットを交互にモンタージュで見せてるんですが、これがジェームズスチュアートの視線から考えると非常にわかりづらいんです。え、ジェームズスチュアートはどこにいるの? となるんです。シーンの冒頭から、席に座る友人夫妻をすーっと、ズームインしていって対象がわかりやすいのはありがたいんですが、せめてその前にもっとドン引きのルーズなエスタブリッシュショットをいれてほしかったところです。あと、ラスト。これはポカーンとなった人も多いはずです。なんてったって、急。あまりに突然現れ、あまりに突然落ちて、あまりに突然エンドなんですから。この頃のハリウッドの“128分ルール”の都合上なんでしょうが、仕方ないとは言えませんね。
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