このレビューはネタバレを含みます
ヒッチコック監督4作目の鑑賞です。
『裏窓』(1954)、『めまい』(1958)、『サイコ』(1960)、『鳥』(1963)、と鑑賞しましたが、『サイコ』が個人的には超ヒット、
『裏窓』と『鳥』は、まぁまぁな感じでした。
ただ、今回の『めまい』は、良かったです!
本作で一番不気味だったのは、他でもない、主人公のスコティでしょう。別人のジュディを、自分の愛した亡き女性・マデリンへと変えていくさまは、愛情というより狂気であり、彼こそ何かにとり憑かれているよう。
また、スコティを愛してしまったが故に、それを受け入れてしまうジュディの切ない思い。さらに、ジュディにはマデリンの自殺に関して、ある秘密があった。
こんな関係がうまくいくハズもなく、物語はバッドエンドへ向かって突き進んでいくわけですね。
また、脚本の不気味さもさることながら、冒頭や、悪夢のシーンでのアニメチックな手法もプラスされた斬新な映像表現に、目が釘付け。
そして繰り返される「高所恐怖症」の、あの表現。
ヒッチコック演出の凄さは、時代を超えます。
製作:1958年
監督:アルフレッド・ヒッチコック
音楽:バーナード・ハーマン(『サイコ』『タクシードライバー』)
出演:ジェームズ・ステュアート、キム・ノヴァク