ナツミオ

めまいのナツミオのレビュー・感想・評価

めまい(1958年製作の映画)
4.5
NHK-BSP録画鑑賞
過去鑑賞も、有名な「めまいシーン」のみ覚えてた、ほぼ初見。

ヒッチコック監督の脂が一番乗り切った時代の最高傑作ランクのサスペンス作品。

1958年米作品カラー
監督・製作 アルフレッド・ヒッチコック
脚本 アレック・コベル サミュエル・テイラー
撮影 ロバート・バークス
音楽 バーナード・ハーマン
タイトルデザイン ソール・バス

出演 ジェームズ・スチュワート キム・ノヴァク バーバラ・ベル・ゲデス

サンフランシスコの刑事で同僚を事故死させ自身も高所恐怖症となって退職したジョン“スコッティ”・ファーガソン(スチュワート)。
旧友エルスターからの依頼で彼の妻マデリン(ノヴァク)の素行調査を始めるが、徐々にスコッティはマデリンに恋心を抱く。
マデリンが海に飛込み自殺を図ったところを助けたことからマデリンも彼に惹かれていく。
ある日、マデリンが悪夢に見る風景が近郊のスペイン風の村であることから2人で訪れるが、教会の鐘楼から飛び降り自殺するマデリンを止められなかったスコッティは、ショックと自責の念で精神衰弱、入院することになる。
退院後、彼は街中でマデリンに瓜二つのジュディに出会う・・・

本作で「ミステリアス・キム」が誕生した、キム・ノヴァクの美しさが光る。

またスチュワート演じるスコッティが愛するマデリンを失い精神衰弱となる描写や退院後、街中の女性にマデリンの幻影を観たり、似た女性ジュディを見つけると彼女の後を付け住まいのホテルまで押しかけて食事の約束を取り付けるところなど、ストーカー紛いの”病的な“ところや、
ジュディと付き合ってから、彼女へマデリンの幻影を投影する様に、服装、髪型などを指図するスコッティに病的な不気味さを感じて不安感を増していくところは、ヒッチコック監督の思惑通りに、ハメラレタ感がした。

オープニングから、めまいを感じるデザイン。
アナログ・コンピュータでプログラムしたモーション・コントロール・カメラ撮影とのこと。(Wikipediaより)

超有名な、「めまいショット」
クライマックスで教会の鐘楼へ登る階段から階下を覗く際に主人公の高所恐怖症を観るものにも感じさせ、私も高所恐怖症なので、観てると“めまい"を感じた。
めまいショットは、
後々色々な監督、作品に影響を与えたと言われている。
カメラをズームアウトしながら、サイズが変わらない様にカメラを前進させ広角で撮影する技法。

サンフランシスコ市内を走る車を追うシーンや、遠景で市内を一望するシーン、スコッティが初めてマデリンに会うシーンなど特徴のある撮影も面白い。
またスコッティの精神衰弱を部分的にアニメ化するなども面白い描写。

これはヒッチコック作品の最高傑作、面白いです‼️

AFI(アメリカ・フィルム・インスティチュート)選出の「アメリカ映画ベスト100」(1998)の61位に選出。

AFI情熱的な映画ベスト100(2002)の第18位に選出

アメリカ国立フィルム登録簿に登録
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