チッコーネ

ヴァージンフォレスト 愛欲の奴隷のチッコーネのレビュー・感想・評価

3.5
また何だかピンク映画風の監督作…、と思っていたが、『リプレイス』に比べ、本作では本領を発揮。
熱帯雨林の違法伐採、迷路のような深部に潜む売春宿、囲われた娼婦たちの調達法から政治家との癒着、そしてすべての元凶である貧困までを余すところなく描き、告発する問題作となっている。
直線的な脚本かつ、要所で顔を出す幻想的な仕掛けも相俟って、どこかキム・ギドク作品に似た雰囲気も。

しかし濡れ場は多く、編集もしつこい。
セールスを意識しての戦略にも見え、役者たちの苦労(女性はもちろん、男性も)が偲ばれる。
身体を張る彼らの覚悟は凄まじく、演出に追い込まれ表出する、生々しい演技に驚かされる瞬間は多かった。

主演のシド・ルセロはガチムチの濃い口でとにかく可愛い、彼も何度となく、脱ぎまくり。
悪役のヴィンス・リヨン、そして前半で銃殺される腹筋バキバキのチョイ役と、イケメンもいっぱい出てくる。