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相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
不気味な連続殺人事件と東京ビッグシティマラソンでの無差別爆破テロ、さらには政府の犯した罪が暴かれてセンセーショナルなニュースとなった一連の“あの事件”。
特命係の杉下右京(水谷 豊)と亀山薫(寺脇康文)が真相究明に奔走する影で、鑑識課・米沢守(六角精児)は個人的な“驚愕の事実”を発見していた!
爆破テロ犯を追う顔認証システムで、薫の妻・美和子(鈴木砂羽)や右京の元妻・たまき(益戸育江)らが参加していたマラソンの映像をサーチしていた米沢は、そこに元妻・知子(紺野まひる)の姿を見つけ、驚愕する。彼女は数年前、離婚届を残して米沢の前から姿を消していたのだ。
翌日、知子の死体が発見されるが、実は彼女は妻とは同名の別人。ほっとする米沢だったが、証拠不十分なままの早すぎる自殺の結論に疑問を持った彼は、同じく異を唱える彼女の元夫で所轄の刑事・相原(萩原聖人)とともに、極秘の捜査を開始した。
大人気刑事ドラマ「相棒」のスピンオフ映画。
今回の主人公は、鑑識課の米沢守。優れた鑑識の腕を持ち特命係の捜査をサポートしてきた。今でも別れた女房に、未練タラタラ。
この事件は、映画版「相棒」第1作の時に、杉下右京に頼まれて米沢守が、マラソン大会の参加者から犯人を探していた時、なんと別れた女房を参加者から見つけたことから始まる。
米沢守の別れた女房にそっくりな女性が、殺害された事件の奥には、警察の天下り先である青少年防犯協会の警察の外郭団体ならではのルーズな予算の使い道にあった。
すぐ熱くなる相原刑事と慎重な米沢守の正反対の性格ながら「同じ顔した女に逃げられた」という共通点で繋がるコンビが、警察上層部の圧力に負けずに捜査していく展開は、緻密なサスペンスがある。
わざわざ映画にするよりスペシャルドラマの話の規模だけど、「相棒」ファンなら楽しめる刑事サスペンス映画。
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