KANA

赤い風車のKANAのレビュー・感想・評価

赤い風車(1952年製作の映画)
3.8
そういえば、(トゥールーズ=)ロートレックが小人のような外見である理由とか、それが彼の人生に及ぼした影響まで掘り下げたことは今まで自分の中でなかったなぁ。由緒ある伯爵家の生まれでお金には全く困らなかったということも本作で初めて知った。1900年頃の華やかなパリ(特にモンマルトル)に集まった偉大な画家というと、もともとみんな貧乏というイメージがあったからびっくり。身体のコンプレックスから現実逃避したいロートレックにとってムーラン・ルージュは“夢の箱”だったんだろうな…。死に際のあの幻想シーンがよかった。あと飲酒量がスゴイ。コニャックにしてもアブサンにしても果てしなく飲んでた。その姿が、見ててすごく哀れに感じた。彼のリトグラフのポスターはまさにアール・ヌーヴォーしてて大好き。古い映画だけどカラーなのがありがたい。
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