めめめのめーさん

ディセント2のめめめのめーさんのネタバレレビュー・内容・結末

ディセント2(2009年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

なんで続編出しちゃったシリーズ。

ホラー映画の続編がイマイチなことなんて周知の事実ですし、むしろその駄作さをおいしく思えたりもするのですが、ディセントは1がよかっただけにこんな続編はいらなかったな〜。

そりゃまぁハロウィン2とか悪魔のいけにえ2とかに比べるとだいぶ丁寧な作りなのですが、前作のラストの余韻や観客の想像力を掻き立てる終焉をぶち壊す設定にまずゲンナリします。

サラ、あの正気を失った笑みから一転、死に物狂いで生還したのねん…。ウウム…なにがあった。

事件も公になり、これであの気持ちの悪い地底人めらもジエンドですなと思いきや、わりと小規模な捜索(に思うんですけど、実際あんなもんなんですか?)、なぜか捜索に連れ出される記憶喪失のサラ(海外ではままあることなんですか?)、役に立たないプロたち…。ウウム…。

前作では女だらけ設定がおもしろくて、地底人の怖さと人間の汚さもえがいて、洞窟だけでなく友情も崩壊さ!って感じだったのですが、今作では登場人物が友人同士ではなくシビアな仕事関係なのでそこらへんの描写はパンチに欠けます。
そもそも、もう1を知ってる人には洞窟の秘密も敵も全部ネタは割れてるわけですよ。だから緊張感も恐怖もほぼ皆無。前作は怖かったけど、今作はただのアクション映画に思えました。
地底人が出てくるまでのくだりも少し退屈に感じてしまうし…。

前作のジェスのキャラクターの酷さがわりと気に入ってたので、今作のキャラクター造形もちょっぴりものたりません。
ですがお騒がせキャラはちゃんと出てきます。今作では自称サバサバ系不倫女ではなく、老害じじいです。

生還したばかりのサラを連れ出すわ拳銃ぶっ放して洞窟崩すわ絶対静かにしなきゃいけないところで無線連絡は入れるわサラの手と自分の手を手錠でつないでピンチに晒すわでこいつもなかなかです。

けどやっぱりジェスに比べると…って思いながら見てたらそのジェスが出てきたのには笑いました(笑)

あの状況で生き残れるって、彼女何者なんですか(笑)
生き残るだけじゃなく、きっちり地底人を観察してるあたりもさすがです。ただの不倫女じゃなかったんだね!
足のケガはどうしたのってくらい動きも機敏。

いいですね!
はぁ?って思いはしますが、こういうキャラがいると途端にホラーはおもしろくなります。作りが丁寧なだけにジェスのキャラクターだけB級っぽくて目立つのもご愛嬌です。彼女の存在でこの映画をほんの少し好きになれました。

終盤ではきっちり女だらけの洞窟探検に戻り、これは全員生存ルートかと思いきや、微妙な生き残りの男のせいで奇跡の生き残りジェス離脱。
ついでサラも離脱。
ここらへんの描写はちょぴっと泣かせにきます。
やっぱりディセントに男はいらなかったんだよ!
オチのオチでもアレだしさ。
さすがイギリスホラーですよ。ぶれない。

にしてもあのじじいはなんなんでしょう。
全くわからなくて検索かけてみたところ、じじいの祖父が地底人になってしまって、言うなれば地底人とじじいは親類だから、じじいは生存者を出したくなくてあんなことしたんじゃないかっていう考察をされてる方がいて興味深かったです。おもしろい。

ですがそれならなんで話の冒頭でじじいはサラを助けたんでしょう??

3への伏線なんじゃないかとの意見もありますが、ジェスを失ったディセントに不安を覚えます。
地底人と化したジェスが大暴れする映画ならぜひ見たいです、ディセント3。