「こちらあみ子」の森井勇佑監督第2作。良かった。現実と幻想、生と死が混在した唯一無二の世界観になっていた。普段は大作などのシネコンでかかっている作品への出演が多い綾瀬はるかさんが主演。「ルート29」のようなどちらかというとミニシアターでかかっているような作風の作品への出演はレアで、今までに観たことないような役柄の綾瀬はるかさんを観ることができる。そして「こちらあみ子」に続いて、大沢一菜さんも出演している。前作のあみ子と役柄で被るところがあり、「こちらあみ子」と「ルート29」の作品の繋がりを強く感じる。観る前は、綾瀬はるかさんが主演で、鳥取県もかなり全面的に協力もしてそうだし、「こちらあみ子」よりももしかすると癖がない感じに仕上がってるのかと正直思ってた。実際に観てみると、「こちらあみ子」よりもさらにパワーアップした癖の強さで、森井監督の作家性がとても出ていた。観る前の予想を良い意味で裏切ってくれた。そして、全体的に作品の随所に「今の画良いな!」という箇所があったのも良かった。全体として、自分はとても好きな作品だったし、刺さる人には刺さる作品だと思う。