濱口監督もそうだが、ここにきてオムニバス映画に可能性を見出す人が増えてきた印象。「同じ役者が違う役で出演した3つの中編オムニバス」というアイデアが面白いし、役者たちが軒並みバリ巧いから1人何役というのが全くノイズになってなかったのも良かった。しかし肝心なのは内容で、上司や疑念、観念に操作された憐れな人が主人公という共通項以外は結構バラバラで、どう見ればいいかあんま分かんなかったけどまぁ一纏めするとクセつよなブラックコメディと解釈。とっても面白かったけど、いいなぁと思った子がこの映画勧めて来たら俺はダッシュで逃げると思う。車で始まり車で終わる。そんな演出だったけど、何か意味や意図があったのかはちょっと知りたいかも。あと出てる人全員とんでもなく好き。ジェシー・プレモンスを『もう、終わりにしよう』で初めて意識した時はマット・デイモンだったけど、新しい作品見るたびフィリップ・シーモア・ホフマンを思い出してしまうというか...。エマ・ストーンもデフォーもマーガレット・クアリーもそうだけど、今一番巧い人ばっかでこんな尖った映画撮れてマジすげぇなランティモスさま。4Pのシーンまじ笑った。