芦塚あきひろ

ジョイ・ラック・クラブの芦塚あきひろのレビュー・感想・評価

ジョイ・ラック・クラブ(1993年製作の映画)
3.7
『クレイジー・リッチ』関連作ということで見てみる。ちょっとチェーホフっぽい印象。

アメリカに渡った中国人女性4人と、その4人の娘の物語。それぞれが苦労したり嫌な目に合いながらも、助け合って生きていく様子が描かれる。
親世代の苦労には、大日本帝国も関わっていたりする。

登場人物がやたら泣いて、そこにエモーショナルな音楽がかかるという演出が多用されているのは好みではない。
だけど、語られるエピソードの1つ1つが非常に重くて充実していた。脚本に重みがあったので、多少の好みの違いは大きな問題ではなかった。

93年公開作だが、主要キャストが全員アジア人女性のハリウッド映画というのが、一番の特徴だろう。監督はウェイン・ウァン。そして製作総指揮はオリバー・ストーンだ。どういう経緯で作られたんだろう。

移民は世界中にいて、色んな苦労があるに違いないが、そこをメインに、しっかり描く作品はたまにしか見ない。誰かが常に伝えていく必要があると思う。
そういう意味で、立派な映画だった。もっと見られていいんじゃないか。
芦塚あきひろ

芦塚あきひろ