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ジョイ・ラック・クラブのtjZeroのレビュー・感想・評価

ジョイ・ラック・クラブ(1993年製作の映画)
4.3
アメリカへ移住した4人の中国人女性たちが、互いを支えるために作った”ジョイ・ラック・クラブ”。
その内のひとりが亡くなり、彼女を偲ぶパーティが行なわれる。

この映画は、そのパーティ会場を主な舞台として、4人の母親とその娘たち…計8人の女性の半生の回想が次々に登場する。

その8つもあるエピソードがどれも興味深い。
円卓で回る中華料理を次々に堪能するかのように、味わい深い物語ばかり。
8つものお話を語り切って上映時間が140分以内という、語り口の巧さも驚異的。2年後にあの『スモーク』を撮るウェイン・ワン監督の手腕は、本作でも十二分に発揮されている。

しみじみ感じるのは、誰にとっても”平凡な人生”っていうのは無い、っていうこと。
歳月の重みは誰にも否定できないし、ジャッジできない。
本作を観た後では、街でいろんな高齢男女を見かけた時に「この人たちにも、いろんな人生があったんだろうなあ」と、ちょっとだけ優しい気持になれそうな気がする。
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