このレビューはネタバレを含みます
1個前に観た脳寄生幼虫[ グレー・マター ]と同じ監督！
と書かれて逆に期待出来ないな…と思ったら、思いの外良かった。
何度も同じ若者に次々と年老いた男が何かの忠告を話す。
少し見進めるとそれは忠告された若者が、30年経ってタイムトラベルし、若かりし頃の自分へアドバイスしている様子なんだと分かる。
最初の方で、もっと早く(バーに)来いと忠告され、その次、その次と繰り返す内にどんどん時間が早まって、バーから自宅、自宅の夜からまだ外が明るい時間と変わっていく。
その間にも若い方の青年は、未来を変えられなかったのにどうして戻って来る？僕なら戻らないね と話すものの、相手は決まって 俺もそう言った、それでも君も戻って来る と何度繰り返したのか分からないループで似たような話を繰り返している。
彼ら(全員同一人物だけど)の最終的な目的は、誰もこの場所に戻ってこない事。何度人生を辿っても覆せない"彼女の命を救う"事がなされた時に、もう誰もこの若い青年には会いに来ない事。
30年後の自分が忠告して、若い自分がそれを実行して、あとは人生を全うする。
最後は謎の地下室のような場所で、沢山の30年後の自分たちが集まっており、成功した？今回は救えた？と尋ねられ、最後に若者を訪れたスーツ姿の自分が声を上げて笑ったあとに真顔になって終わり。
ダメだったのかな…。こういう話すごい好きだ。ループものって良い。
最初の 何の話？誰？からスムーズに、あぁ未来の自分が何度も次の自分に忠告に来ているのだって分かる部分好き。
ほんの少しずつ未来が(過去が)変わっているのは分かるのに、結局その主目的は分からないままなんだけれども、彼ら全員の最終目的は次の自分のところに戻らない事 と一貫しているので気になるけど気にならなかった。
彼女の命がどうのこうの言ってたけど、冒頭を見るに自分の命も危うい感じか…？
いや、でも最初に映される面談で"その顔どうしたの？"って言ってたけど、その後のシーンで何かから逃げる老いた自分が"遅すぎた？"と謎の相手に尋ねて殴られるシーンがあったから、あれは面談の前のシーンで殴られた後に若い自分に会いに行ってるって流れかなぁ。
うわぁ何があるんだろうなぁあいつの未来に。いつか果たされそうな気はするけれど、あの沢山集まった未来の自分たちはなんであそこに居たんだろうな～～
興味深かった。
