らんらん

大願成就のらんらんのレビュー・感想・評価

大願成就(1959年製作の映画)
3.0
高橋貞二&桑野みゆき主演作、モノクロ作品
鶴田浩二、佐田啓二と共に三羽烏と言われた高橋貞二の遺作となった作品らしい

【あらすじ】
とある会社のお家騒動を描いたドラマ

社長(小川虎之助)が病気で静養中なのをいいことに専務(佐々木孝丸)、営業部長(多々良純)らは会社乗っ取りを図る、表向きは会社のためと言いながら大胆な改革を進める

それに反発していた総務部長(高橋貞二)は志を同じくする部下(桑野みゆき、石浜朗ら)を守るため退職に追い込まれるのだが、退職後も上層部の不正の証拠を掴むための活動を続けていく、、、

【感想】
「没後35年  源氏鶏太と大衆小説の愉しみ」なる特集にて、久しぶりに映画館で観てきました

基本ずーっと会社のお話
桑野みゆき&石浜朗関連の恋バナ、大泉滉の小ボケなんかも絡めてくるけどお話のメインはずっとお家騒動

正直微妙だと思う
愛社精神の大切さをアピールするだけの映画?
でも高橋貞二は最後復職しないんだよね、んーーよくわからない
勧善懲悪して自分は去っていく、、、お前ってやつぁ、股旅ものみたいw

良かった点は桑野みゆきがかわいいのと小山明子が美人!劇中この美人誰だっけなーってずっと思ってたんだけど小山明子だったのか、しばらく振りに見たのでわからなかった

あとは高橋貞二と渡辺文雄って似てない?今回初めて気づいたんだけどすっごい似てる、途中まで二役してるのかと思っちゃった

ちなみにこの映画
佐田啓二、鳳八千代、須賀不二夫、三井弘次らも特別出演(ちょい役)で登場しています

佐田啓二は流石においしい役所なんだけど
終盤の妹(桑野みゆき)に諭すシーンはいいこと言ってる風でそうでもない気がする
確か、桑野みゆきに対してお前は俺より怠け者と言う
その理由は自分たち夫婦は親にも反対され駆け落ち同然に結婚し苦労して今があるけど
桑野みゆきは亡くなった奥さんの後釜に座ろうとしてるだけ
頼もしい旦那さんもかわいい子供も立派なお家もついていて、既に出来上がった場所があるわけでそれはどうなのか、みたいな意味だったかと

その説教の影響もあったのか桑野みゆきはあんなに積極的にアタックしていた高橋貞二を諦めちゃうエンドです
んーー、その気持ちわかるけどわからない、変なもやもやが残りました

それにしてもこれが高橋貞二の遺作なんですね、当時33歳早すぎますね
佐田啓二が交通事故で早死にしてるのは知ってたけど、高橋貞二も同じ(こちらの方が先)だったのは知らなかった
鶴田浩二は既に移籍しちゃってるし、佐田啓二や高橋貞二は早死にしちゃうし、当時の松竹は大変だったろうなぁ
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