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紐育の波止場のkazu1961のレビュー・感想・評価

紐育の波止場(1928年製作の映画)
3.8
▪️Title : 「紐育の波止場」
Original Title :「The Docks of New York」
▪️First Release Year:1928
▪️JP Release Date :1929/01
▪️Production Country: アメリカ
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-514 再鑑賞
🕰Running Time:75分
▪️My Review
涙で目が曇って針に糸を通せなくなるシーンの演出が素敵です。映画初期の名監督ジョセフ・フォン・スタンバーグが描く人間ドラマです。
トーキーが誕生する前年の1928年、『キートンのカメラマン』や『群衆』などの多くの最後の円熟味を増した作品が生まれました。本作もその一つで、ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督によって完全に無駄を排した素晴らしい洗練度を誇る作品となっています。ミニマルなプロットとわずかな登場人物で構成している分、その雰囲気づくりと俳優たちの演技は入念です。
薄汚れた波止場で生きる逞しい機関士が、海に身を投げた女性を救ったことから自らの生き方を変えていきます。
フォン・スタンバーグ監督が描く波止場は、暗く、寂しく、リアリズムに徹しながらも、社会から忘れ去られた二人の魂を温かい心と慈愛で包み込んでいきます。厳しくも情感あふれる物語を見事な演出で仕上げた名作です。
ゲイロード・カーターがウーリッツァのオルガンで奏でる名曲がさらに感動を深めています。

▪️Overview
薄汚れた波止場で生きる逞しい機関士が、海に身を投げた女を救ったことから自らの生き方を変えていく。映画史初期屈指の名監督、ジョセフ・フォン・スタンバーグが描く人間ドラマの傑作。監督はジョセフ・フォン・スタンバーグ、音楽はヴィリー・シュミット=ゲントナー、原作者は、ジョン・モンク・サンダース。

出演は、ジョージ・バンクロフト、ベティ・カンプソン、クライド・クック 。
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