ふっくー

シャイニングのふっくーのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
4.4
1980年代に鬼才スタンリー・キューブリックが世界を震撼させたスティーブン・キング原作の「シャイニング」を映画化した作品。

ロンドン王立大学の研究チームが行った研究で、数学的計算による世界最高のホラー映画として評価された作品。これは調べるとなかなか面白くてホラーにおける怖い分類は、恐怖を煽る音楽、雰囲気、閉塞空間、登場人物の少なさなど統計により公式を当てはめた結果今作が凄い結果だったようです。ちなみに同じくらい凄かった作品はヒッチコックの「サイコ」

計算式は以下の通り。

(es+u+cs+t) squared +s+ (tl+f)/2 + (a+dr+fs)/n + sin x - 1.
< es = 緊張感を高める音楽 , u = 未知要素 , cs = 主人公らが追われるシーン ,t = 罠にハメられそうな予感 , (squared = 二乗) , s = 衝撃度 , tl = 現実味 , f = 虚構性, a = 主人公の孤独さ , dr = 暗闇かどうか ,fs = 映像の雰囲気 , n = 登場人物数 , sin = 血や内臓 , 1 = ステレオタイプ度 >
Wikipediaより引用。


久々に見直しました!
いやーいつ見ても怖いですね。
今作は幽霊とゆうおどろおどろしい物や、クリーチャー、そんなものは全く出てこないのに、ここまで不安を煽る音楽と映像の不気味さを表現できるのはまさにスタンリー・キューブリックだからこそなのでしょう。
原作者のキングからは批判されまくっていた今作ではありますが、世間的には大成功を収め、怪演を演じたジャック・ニコルソンが有名になったのも今作でしたね。後にティム・バートン版バットマンでジョーカーをやる怪演も納得です笑。

「レディー・プレイヤー・ワン」の本編中にも原作者に最も愛されなかった作品として、シャイニングのホテルを題材としたステージがあったのも記憶に新しい。今作を見てから鑑賞すると楽しさ3倍なので、まだ未見の方は是非。笑

237号室の老婆
双子の女の子
血のエレベーター
など断片的に映るこれらの不気味な映像、惨殺された殺人現場のシーンなど、子供の頃見ていたら、「IT」のペニーワイズ並みにトラウマになっていたと思う。

ダニー役を演じたダニーロイドもこれまた怪演してて、REDRUMの連呼とか耳に残る不気味さ。
1番恐ろしいのは三輪車でホテル内を駆け回るシーンで、追いかけるようなカメラワークと、車輪のゴム音が無音のホテル内に響き渡る不気味さと言ったら、今見てもゾワゾワしてしまいますね。

原作ではハロルドさんが生存しているのに、今作では見事に不意打ちで一撃されてしまうのが、残念でならない。

パッケージにもなっている「お客さんだよ!!」のシーンはあまりにも有名で、今見るとちょっと笑ってしまうんだけど、そのシーンで1番怖い顔してるのは絶叫してる奥さんだったりするよね笑。

そして時は流れ40年後、大人になったダニー少年が再びあの呪われたホテルに訪れる「ドクタースリープ」が11月29日に公開されます。
スタンリー・キューブリックの今作を今の時代に掘り上げて続編を作る根性が恐ろしくもありますが、絶対観に行きます笑。
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