ちろる

シャイニングのちろるのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
3.9
なんというカメラワーク。
なんという色彩感覚。
青いドレスの双子の少女。
バスルームにいる謎の女。
廊下に溢れ出す赤い血の海。
キューブリックらしい尖ったセンス溢れた映像美術で怖いのにもう目が離せない作品でした。

ジャケット画にもなった叩き割ったドアから中をのぞく名シーンまでもう、ジャックのとんでもない顔芸がこれでもかと見られます。
因みにジャクだけでなくウェンディ役のシェリー デュバルの個性的な顔立ちが恐怖におののく顔つきと凄すぎて怖いのやら、笑えるのやらといった感じもあります。

この世で怖いのは幽霊なのか、人間なのか?視覚で恐怖を煽らずに本当にラストまで何をどういう風に見せてくるか分からない心理的圧迫にこれこそホラーオブホラーと唸りました。
後半につれてこの恐怖の存在が明らかになっていくのではなく、だんだんと得体の知れない不快感が増殖していく感じが、さすがキューブリックといった印象でした(←褒めてます)
ロイド家族たちが対峙した正体がなんだったのか?
謎がもぞもぞするのでそこがもう少し描かれている原作今度読んでみようと思います。
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