踊る猫

シャイニングの踊る猫のレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
4.5
これは面白い! 大量の血液(という意味なのだと思う)が流れ出て来るエレヴェーターのシーンといい、双子の女の子が登場するシーンといい、完全にスティーヴン・キングの原作の持つダイナミックな「動」の部分を切り捨てて「静」を一貫して撮っているという印象を抱く。キューブリックはその画像の美しさを楽しむべきだと言われて、なるほどそうなのかと思ったのだけれどこの映画を観ればそれがよく分かった気がする。きっと絨毯の模様まで執拗に計算して撮られたのだろう。この映画は和製ホラーにもそれなりに影響を与えているような気がするのだがどうなのだろう。そこまでは私には読めないのだが、ともかく原作とは違った意味で(そして私の好みとしてはこちらの方が上なのだけれど)見事な「恐怖」を体現してみせた一作。
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