みや

シャイニングのみやのネタバレレビュー・内容・結末

シャイニング(1980年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

冬の間だけホテルを管理する仕事に就いた作家志望の男が氷雪に閉ざされた場所で精神的に不安定になっていき、妻子を襲いだすホラー。
スティーヴン・キングの同名小説が原作。

第二回ホラー映画会で鑑賞。
観るのは二度目だったが、全然覚えていなかった。1980年の映画ということに、まず驚き。そんなに古い映画だったのか。
「怖い」よりも「笑い」の方が勝っていたが、とても面白かった。

幽霊が出てくるオカルト物でありながら、幽霊に襲われるわけではなく、幽霊に怯えるわけでもなく、幽霊と戦うわけでもない。
パパが狂っていくことに、幽霊やホテルにある忌まわしい過去がどれほど影響を与えているのかはよく分からなかった。
いっそのこと、幽霊がいなくても成立するような気がする。
息子のシャイニング能力も、そこまで活かされているとは思えず、これも別に無くても成立してしまう。
でも、その二つがパパの狂気に付け足されることで映画全体の不穏感が増し、映像が一気に美しくなったのは確か。
私が気付かなかっただけで、もっとがっつり主軸にオカルトが関わっているのかもしれない。原作を未読なので読もう。

何といっても狂ったパパの演技が素晴らしい。結構早々から狂いだし、映画のほとんどで狂いっぱなしだったので最高だった。
奥さんがひたすら健気で不憫で可哀想。なんでこんな男と結婚しちゃったのだろう。作家じゃなくて作家『志望』だし。清々しいほどにクズ夫だった。
みや

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