さうすぽー

シャイニングのさうすぽーのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
4.8
自己満足点 93点

「Here's Johnney...!!」
このジャック・ニコルソンの顔が凄まじいあのシーンは30年以上たった今でも、人々に強烈なインパクトを与えています。

自分はスタンリー・キューブリックの作品は今のところこの映画しか観ていません。
シャイニングを観たのも今年入ってからです。
ただ、このじわりじわりと来る緊張感や得体の知れない恐怖感を味わえる素晴らしいホラー映画だったと思います。

ちなみに僕はホラー映画が基本的に苦手なので有名な作品でもあまり観ていない作品が多いです。
ただ、観たなかでは今のところ僕が最も好きなホラー映画です。

この映画で最も素晴らしいところはジャック・ニコルソンの凄まじい演技ですね。
もう圧巻としか言い様が無いです!
最初は闇を抱えていながらも家族には普通に接してしき、そこから家族への不満が徐々に出て来て、そこから悪魔に取りつかれて狂ってしまう過程がこれ以上ないくらい完璧です。
この映画を観た後にジャック・ニコルソンが怖すぎて、「最高の人生の終わりかた」を観たときも怖いと感じてしまうほどでした。完全にトラウマです(笑)

また、スタンリー・キューブリックは映像面で、特にカメラワークに非常に拘っていたのは知っていたのですが、シャイニングを観てすぐにわかりました。
映像における人物の配置や奥行きが凄くバランスが良いです!
特に長回しで撮られている子供が三輪車で廊下を走っているシーンはホテルの広さを映していたり色んな意味を持つ要素になっています。

ちなみに「REDRUM」の意味を知った時はかなりゾッとしました

そして、この映画は得体の知れない不気味さが出ていますね。
それは女の子の双子だったり、宴会場であったり、有名な237号室の女の腐乱死体であったり、ティンパニを駆使した気味の悪い音楽だったり、ホラー映画でよくある、ましてやドクタースリープでもやってしまっていた「ジャンプスケア」が一切無いのが凄く好きです。
序盤で大量の血がエレベーターから一気に吹き出てくるのは怖すぎます((( ;゚Д゚)))

また、真冬の雪山のホテルという意味では寒い閉鎖的な雰囲気も全体にわたって描かれています。
そうした世界観も、ホテルでの密室ならではの演出や雰囲気です。

一つネックになっているとすれば、非常に難しいので何回も観て考察が必要なところだと思います。
ただ、僕は映画の考察は好きなのでさほど問題にはしていないです。

映像や演技に徹底的に拘りがされてある、素晴らしいホラー映画です!
出来ればドクタースリープもそういう方向でいてほしかったです(^_^;)